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資料 4

行政事件訴訟法の概要




第1  行政事件訴訟法の規定の概要と行政事件訴訟の類型

第1章 総則(第1条〜第7条)
 「行政事件訴訟」とは、抗告訴訟、当事者訴訟、民衆訴訟及び機関訴訟をいう(第2条)。
第2章 抗告訴訟(第8条〜第38条)(後記第2参照)
 「抗告訴訟」とは、行政庁の公権力の行使に関する不服の訴訟をいう(第3条第1項)。
(1) 第1節取消訴訟(第8条〜第35条)
 「取消訴訟」とは、次の①及び②をいう(第9条)。
  1.  処分の取消しの訴え(第3条第2項)行政庁の処分その他公権力の行使に当たる行為の取消しを求める訴訟
  2.  裁決の取消しの訴え(第3条第3項)審査請求、異議申立てその他の不服申立てに対する行政庁の裁決、決定その他の行為の取消しを求める訴訟
(2) 第2節その他の抗告訴訟(第36条〜第38条)(後記第3参照)
  1.  無効等確認の訴え(第3条第4項)処分若しくは裁決の存否又はその効力の有無の確認を求める訴訟
  2.  不作為の違法確認の訴え(第3条第5項)行政庁が法令に基づく申請に対し、相当の期間内になんらかの処分又は裁決をすべきにかかわらず、これをしないことについての違法の確認を求める訴訟
  3.  取消訴訟以外の抗告訴訟(第38条第1項)
第3章 当事者訴訟(第39条〜第41条)(後記第4参照)
 「当事者訴訟」とは、次の①及び②をいう(第4条)。
  1.  当事者間の法律関係を確認し又は形成する処分又は裁決に関する訴訟で法令の規定によりその法律関係の当事者の一方を被告とするもの
  2.  公法上の法律関係に関する訴訟
第4章 民衆訴訟及び機関訴訟(第42条〜第43条)(後記第5参照)
(1) 民衆訴訟
 「民衆訴訟」とは、国又は公共団体の機関の法規に適合しない行為の是正を求める訴訟で、選挙人たる資格その他自己の法律上の利益にかかわらない資格で提起するものをいう(第5条)。
(2) 機関訴訟
 「機関訴訟」とは、国又は公共団体の機関相互間における権限の存否又はその行使に関する紛争についての訴訟をいう(第6条)。
第5章 補則(第44条〜第45条)
(1) 仮処分の排除(第44条)
(2) 処分の効力等を争点とする訴訟(第45条)

第2 取消訴訟に関する規定

1 処分の取消しの訴えと審査請求との関係(第8条)
2 当事者
(1) 原告適格(第9条)、取消しの理由の制限(第10条)
(2) 被告適格(第11条)、被告を誤った訴えの救済(第15条)
3 管轄(第12条)、関連請求に係る訴訟の移送(第13条)
4 出訴期間(第14条)
5 訴訟手続
(1) 請求の客観的併合(第16条)、共同訴訟(第17条)、第三者による請求の追加的併合(第18条)、原告による請求の追加的併合(第19条、第20条)
(2) 国又は公共団体に対する請求への訴えの変更(第21条)
(3) 第三者の訴訟参加(第22条)、行政庁の訴訟参加(第23条)
(4) 職権証拠調べ(第24条)
6 執行停止、内閣総理大臣の異議
(1) 執行停止(第25条)、事情変更による執行停止の取消し(第26条)
(2) 内閣総理大臣の異議(第27条)
(3) 執行停止等の管轄裁判所(第28条)、執行停止に関する規定の準用(第29条)
7 裁量処分の取消し(第30条)
8 特別の事情による請求の棄却(第31条)
9 裁判の効力
(1) 取消判決等の効力(第32条、第33条)、第三者の再審の訴え(第34条)
(2) 訴訟費用の裁判の効力(第35条)

第3 取消訴訟以外の抗告訴訟に関する規定

1 無効等確認の訴えの原告適格(第36条)
2 不作為の違法確認の訴えの原告適格(第37条)
3 取消訴訟に関する規定の準用(第38条)
(1) 取消訴訟以外の抗告訴訟に準用(第11条〜第13条、第16条〜第19条、第21条〜第24条、第33条・第35条)(第38条第1項)
(2) 無効等確認の訴えに準用(第25条〜第29条、第32条第2項)(第38条第3項)
(3) 不作為の違法確認の訴えに準用(第8条、第10条第2項)(第38条第4項)

第4 当事者訴訟に関する規定

1 出訴の通知(第39条)
2 出訴期間の定めがある当事者訴訟(第40条)
3 抗告訴訟に関する規定の準用(第13条、第16条〜第19条、第23条、第24条、第33条第1項、第35条の準用)(第41条)

第5 民衆訴訟及び機関訴訟に関する規定(第42条)

1 訴えの提起(第42条)
2 抗告訴訟又は当事者訴訟に関する規定の準用(第43条)