首相官邸 首相官邸 トップページ
首相官邸 文字なし
 トップ会議等一覧司法制度改革推進本部検討会仲裁検討会

仲裁検討会(第13回) 議事概要

(司法制度改革推進本部事務局)
※速報のため、事後修正の可能性あり



1 日時
平成15年3月6日(木)16:30〜17:30

2 場所
司法制度改革推進本部事務局第1会議室

3 出席者
(委 員)青山善充(座長)、秋吉仁美、加藤久喜、日下部聡、中村達也、松元俊夫、三木浩一、山本和彦、吉岡桂輔(敬称略)
(事務局)古口 章事務局次長、近藤昌昭参事官、後藤 健企画官、内堀宏達参事官補佐

4 議題
(1) 仲裁法案要綱(案)及び立案状況について(事務局説明)
(2) その他

5 配布資料
検討会資料39:仲裁法案要綱(案)
参考資料19  :仲裁法案要綱(案)とモデル法との対応関係

6 議事(○:委員、□:座長、●:事務局)

(1) 仲裁法案の立案状況について

 事務局から、検討会資料39及び参考資料19に基づき、仲裁法案の立案状況及び現時点における内容について説明がされた。
 これに対し、以下のような質疑応答がされた。

○時効中断の効力(p14)が発生する時期は明記しないのか。

●仲裁付託の時点で請求が特定されているかどうかの問題があり、解釈の余地を残す条文となる見込みである。

○刑罰規定を仲裁法におく諸外国の立法例は見あたらないが、罰則(p26)を仲裁法に規定するのか。

●仲裁法に規定する。

(2) その他

 各委員から、以下のような発言がされた。

○現在活動している仲裁機関は、消費者保護についても機能している。消費者仲裁合意について将来検討する際には、消費者の保護とともに、仲裁制度の健全な発展にも十分な配慮をしてほしい。

○市場活性化のためには、事前規制から事後的紛争処理への流れが必要であり、仲裁を含めたADRの充実が不可欠である。仲裁法の改正は、最初の一里塚として重要である。

○日本で国際商事仲裁が行われないのを、仲裁法の制定を契機に逆転したい。国内仲裁についても、今後生じる新しい紛争について、運用面を考えていきたい。

○仲裁制度を根付かせるには、まずは、一般の人々に仲裁を正しく認識していただくためのPR活動が必要である。

○仲裁法の英訳を作り、日本がモデル法に沿った仲裁法を制定したことを世界に向けて発信すべきである。

○モデル法改正の議論の結論が出ていない事項については、UNCITRAL作業部会の結論を踏まえて仲裁法を改正していってほしい。

○消費者仲裁合意について、細かな制度の詰めが必ずしも十分とはいえなかったことは否めない。将来の議論の中で、よりよい解決策を模索してほしい。

○仲裁が裁判と並び立つ制度になるよう、仲裁機関として、仲裁の活性化を図ってゆきたい。

□1年でこれだけのものができたのは、各委員の熱意と使命感のたまものである。各委員の御協力に感謝する。この要綱案をもとに作成された法案が国会を通過した後には、使いやすい仲裁法ができたことをPRし、実務に定着させ、仲裁人を育成してゆくことが重要となろう。

(3) 今後の予定

 事務局から、今後の仲裁検討会は、必要が生じた場合にはその都度開催する旨の説明がされた。

(以上)