司法制度改革審議会

司法制度改革審議会 第62回会議議事概要



1 日時 平成13年6月1日(金) 14:00~17:20

2 場所 司法制度改革審議会審議室

3 出席者

(委員、敬称略)
佐藤幸治会長、竹下守夫会長代理、石井宏治、井上正仁、北村敬子、髙木 剛、鳥居泰彦、中坊公平、藤田耕三、水原敏博、山本 勝、吉岡初子

(事務局)
樋渡利秋事務局長

4 議題
・最終意見に関する審議(第3読会)
・その他

5 会議経過

(1) 最終意見に関する審議(第3読会)
 「司法制度改革審議会意見書(案)」(H13.6.1第3読会用)〔別添〕を基に、第61回会議における第2読会での意見交換を踏まえた修正箇所を中心として、案文の記述内容について意見交換が行われた。第3読会用の案文に、更に以下の修正を行うこととし、最終意見の案文が確定された。ただし、誤字脱字等の形式的な修正は、会長及び会長代理に一任された。

(Ⅱ 国民の期待に応える司法制度)
 ○ 「第1 民事司法制度の改革 7. 裁判所へのアクセスの拡充 (1) 利用者の費用負担の軽減 イ 弁護士報酬の敗訴者負担の取扱い」枠内を、「…見地から、一定の要件の下に弁護士報酬の一部を訴訟に必要な費用と認めて敗訴者に負担させることができる制度を導入すべきである。この制度の設計に当たっては、上記の見地と反対に不当に訴えの提起を萎縮させないよう、これを一律に導入することなく、…。」に改める。これに合わせて本文も修正するほか、本文末尾に「なお、この検討に当たっては、訴訟救助、法律扶助などの他の制度との関連や弁護士報酬の負担の在り方に関する国民の理解にも十分配慮すべきである。」を挿入する。

 (Ⅲ 司法制度を支える法曹の在り方) 
 ○ 「第1 法曹人口の拡大 1. 法曹人口の大幅の増加」本文4パラ第2文「具体的には」の後に、「平成14(2002)年の司法試験合格者数を1,200人程度とするなど」を挿入する。
 ○ 「第3 弁護士制度の改革 1. 弁護士の社会的責任(公益性)の実践」本文中の、「プロ・ボノ」活動に「無償奉仕活動」との訳文を加える。
 ○ 「第3 弁護士制度の改革 7. 隣接法律専門職種の活用等」枠囲み下から2番目の○の中の「企業法務等」の前に、「会社形態の多様化などの変化に対応する見地からの」を挿入し、本文もこれに合わせて修正する。なお、同様の記載が、「第1 民事司法制度の改革 8. 裁判外の紛争解決手段(ADR)の拡充・活性化 (3) ADRに関する共通的な制度基盤の整備」の枠囲み及び本文にあるので、同様に修正。

 (Ⅳ 国民的基盤の確立)
 ○ 「第1 国民的基盤の確立 1. 刑事訴訟手続への新たな参加制度の導入」本文第4パラ末文の「その運用状況を不断に検証し」の後に、「国民的基盤の確立の重要性を踏まえ、幅広い観点から」を挿入する。

 (Ⅴ 今般の司法制度改革の推進)
 ○ 「第1 司法制度改革の推進体制の整備」本文末文の「内閣に推進体制を整備し」の後に、「引き続き利用者である国民の視点から」を挿入する。

(2) 各委員から、これまでの審議の感想や今後の司法制度改革の実施についての希望などが述べられた。

(3) 次回会議(第63回)は、6月12日(火)午後(時間は後日連絡)内閣総理大臣官邸において開催され、最終意見を内閣に提出することとされた。

以 上
(文責 司法制度改革審議会事務局)

-速報のため、事後修正の可能性あり-