平成13年6月12日(火) 司法制度改革審議会第63回会議 |
ただいま,佐藤会長から,司法制度改革審議会の意見書をいただきました。委員の皆様方には,平成11年7月の審議会発足以来,2年間で60回を優に超える会議を重ね,精力的な調査審議を行っていただき,心から感謝いたします。
今般の司法制度改革は,昭和22年に施行された「日本国憲法」に基づいて発足した現行の制度を,半世紀余を経て初めて,利用者である国民の視点から抜本的に改革するものであり,大変意義深いものと考えております。
21世紀にふさわしい,自由で活力ある健全な経済・社会システムを確立するためには,明確なルールと自己責任原則に貫かれた,事後チェック・救済型社会への転換を更に進めることが必要であり,国民の権利・利益を救済する司法の機能の充実・強化が極めて重要です。
その意味で,司法制度改革は,行政改革を始めとする社会経済の構造改革を進めていく上で不可欠なものであり,国家戦略の中に位置付けるべき重要課題と考えております。
本日いただきました意見書には,司法制度が我が国社会の基盤としてその機能を十二分に発揮できるよう,司法制度の改革と基盤の整備に向けて広範な提言を盛り込み,「国民の期待に応える司法制度」,「司法制度を支える法曹の在り方」,「国民的基盤の確立」という3つの柱を掲げているものと承知しております。
内閣としては,この御意見を最大限に尊重して司法制度改革の実現に取り組むこととし,速やかにこれを推進するための所要の作業に着手して,全力を挙げて取り組んでまいる所存であります。
委員の皆様方には,実り多い御意見をまとめていただきましたことについて,改めて厚く御礼申し上げまして,私のあいさつといたします。