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1試験全体

スケジュールがハードである。体調を崩す学生が多かった。
短答式問題と論文式問題を一度に行う方式は、受験生への負担が重すぎるので、再検討すべきである。(たとえ1週間でも、間隔を空けて行うことが望まれる。)
各科目の難易度、問題の量ついては、それだけで見た場合は、概ね妥当であるように思える。しかし、受験生は、極度の緊張の中で短期間に全短答式と全論述式の試験を受験しなければならないことへの配慮が欠けていると言わざるを得ない。この点を配慮すればもう少し時間に余裕のある試験日程、試験時間になったのではなかろうか。新司法試験を全体として見た場合は、必要以上に過酷過ぎるとの印象である。
論文式、短答式とも、各個々問題文の記述がやや長すぎるように感じた。
法科大学院設置の趣旨に添った問題を作成しようとする努力が感じられた良い問題であった。このような基本的姿勢を貫いて欲しい。
試験問題について、その内容については、択一式、論文式ともに基本を問う良問がそろえられたと感じた。しかしながら、択一式の足切り点と、論文式の試験時間に関しては、検討の余地がある。
実務家を生み出すための試験という色彩が顕著に表れており、そのこと自体は悪くないが、実務的側面がやや強すぎるように思われる。法律解釈の基本的な能力、知識を問う問題がもっとあっても良いのではないかと思う。
司法試験の出題内容は、法科大学院制度の成功、不成功の鍵となるので、今後とも、十分な考慮を払って、出題内容を吟味していただきたい。
今回の試験は、短答、論文とも内容的には良問だと思われる。もっとも、論文の場合、設例に盛り込まれた情報を取捨選択して、論文構成をして、記述するという作業を考えると、限られた時間の中で、それなりに整理されボリュームのある答案を期待するとすれば、設例がやや長すぎるのではないかとも考える。考えさせる設問という趣旨から見れば一定の長さは必要であり、かつ、相対的な評価で合否が決まるというのであれば、これはこれでよいのかもしれないが。
択一問題は、量が多すぎて、良く考えようとする受験者には不利になっている。法科大学院生に、問題文を飛ばし読みにして答えを出す練習をするように仕向けるのは、得策ではないと思う。
法科大学院では、判例を与えて、それが別の設例に当てはまるかどうかを考えさせる教育方法が多く採用されている。それは、法律家の力を育てるために有効な方法である。司法試験でもそのような形式の出題をして欲しい。
新司法試験委員の先生方のご努力が現れている出題であると思います。今後、採点基準をできるだけ具体的に明らかにすることを望みます。
第一回の新司法試験の出題にあたり、出題委員が大変な苦労をされ、工夫をこらされた問題を作成されたことに敬意を表します。全体としてその成果を高く評します。
ロースクール教育における実務教育の必要性・重要性はいうまでもないことです。しかし、第一回の今年度は既修者のみが受験者なのでまだよいのですが、多様な学問的・社会的経歴を持った人材(未修・社会人)の法曹人としての育成・採用を目指すという新制度の目的から見ると、もし次年度の試験問題も今年度同様であり、かつ、既修・未修を問わない同一問題での一律試験となると、これでよいのかの危惧をいだかされます。未修者が3年間でここまでのレベルに達していることを要求されることは、上位20パーセント位はよいとしてそれ以下はどうでしょうか。また、40代後半以上の社会人は、社会的経験や実務能力には大変優れていても、遺憾ながら記憶力の点では衰えがありますので、レポート作成能力には優れていても、記憶力が試される試験では不利です。打開策としては、複数の試験制度の考案、例えば一定の人数枠を設けた別問題・別様式の試験方法も考えられます(ただし、実施上の困難性は予想されます)。
目下、日常的にロースクール教育の現場で教育している者の実感として、いろいろ手探りの状況が続いています。現時点におけるロースクール教員の実力、教育能力、人数の点から見てロースクール教育が日本に定着するまでには、今後かなりの時間的余裕が必要と思います。作りすぎの感が多く、自然淘汰を待つほかないような現状の下とはいえ、司法改革に対する社会的要望、弁護士過疎対策に対する地方の要請等々に応ずるためには、今後の課題として試験制度、出題問題の改革が重要です。卒業生に一律に法曹資格を与えることも将来的には考えられますが、現状のロースクールの下では、質の確保の点で問題があります。大変でしょうが、折角作り上げられた法科大学院制度の総仕上げに向けて委員諸先生のご健闘を期待しています。
問題を解決するという能力の程度を測るという観点に立つと、事案の分析力、柔軟な思考力、論理的構成力を必要とする点で評価できる。
会場により椅子が固く、狭いところがあり受験生は苦労したらしい。トイレに行くのに極めて不自由だったらしい。監督者の増員をすべきだ。

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