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実務家教員について、例えばその分野、当該分野において10年以上の実務経験を有する者などといった定義はないのか。
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設置認可の際の実務家教員の定義などの、細かい規定については、別途の議論が必要だと思う。例えば法科大学院については、実務家の要件として5年以上の実務経験が必要だという考え方で整理をいただいており、基本的にはこのような考え方をベースに議論されるものと考えている。
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実務家教員の定義について、「教員組織」のでは、単なる実務経験だけではなくて、高度の技術・技能を有する者ということが要件になっており、一方「実務家教員」のところでは、実務の経験を有する者とすることという単純な形になっているが、両者の関係はどのように理解したらよいのか。
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「実務家教員」のところでは、実務家教員の定義を規定しているのでなく、その相当数は実務家教員でなければならないということを規定しており、実務家教員の定義については、「教員組織」のところで判断をされるものである。実際にどのような人が実務家になるかという細かい規定は、8月の答申でも、一律に定めることはなかなか難しいという御提言をいただいており、当面は個別に、専攻分野における知識・能力があるかどうかということを判断するという整理をいただいたものと考えている。
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そのような整理であれば、「実務家教員」のところで、相当数は1のの教員とするというような定め方でもよいのではないか。実務家教員というものの概念が二重に使われているような感じがして理解しにくいと思う。
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整理をさせていただきたい。
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端的に言えば、実務家教員というカテゴリーがありうるかということではないか。法科大学院とか新しい専門職大学院の教員は、当然、実務にたけてなければ教員資格がないということを考えているとすれば、実務家教員というカテゴリーをつくること自体問題があるのではないか。
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実務家とそれ以外の教員の区分については、現時点では区別しているが、将来的には実務に行った人がまた大学の教鞭をとり、そしてその人がまた実務にと往復がなされるものと考えており、今後はその点については相対化していくものと考えている。
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法科大学院以外の専門職大学院については、2年のところを1年で修了することもできることになっており、法科大学院については、1年短縮はできるが1年間で修了することはできないとなっているが、なぜこのような規定を設けるのか説明いただきたい。
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法科大学院の場合は、課程を修了するのに基本的には3年、93単位必要だが、法学既習者については30単位までみなすことができることになっており、その30単位に相当するのが1年間ということである。一方、専門職大学院の場合には2年で30単位以上の修得その他当該専門職大学院の定める教育課程を修了することが必要であり、そのうち2分の1までが入学前の既修得単位として認定してはどうかという整理をしており、それに相当する期間が1年ということで、1年間は短縮可能としている。したがって、入学前の既修得単位が認められる範囲は、一般の専門職大学院と法科大学院で割合が異なることになり、法科大学院については93分の30、一般の専門職大学院については2分の1まで認めてはどうかということで原案にしている。
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法科大学院以外の専門職大学院については、学部段階のものは入学前の既修得単位として認めないが法学部は特例であるという理解でよいのか。
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入学前の既修得単位の認定については、法科大学院の場合も学部の単位をそのまま認めるのではなく、学部等で培った法学的な素養を法律科目試験をもって判定し法学既修者として認められるものである。
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例えば、工学系の大学院が連合してそのような試験をして、入学前の既修得単位とみなし1年で卒業できる課程をつくることは可能なのか。また、法律科目試験とは共通試験なのか、それとも各大学が個別に行うのか。
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入学前の既修得単位として学部の単位を認めるということは制度上は考えにくい。法律科目試験については、各大学が個別に行うものであるが、一部共同で実施することも可能である。
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法律科目試験のレベルがどの程度のものになるのかということが非常に重要な問題になるのではないか。もし、学部段階で履修した学力を測るのであれば、それは学部の単位と同等ということになり、それよりも高い水準ということになれば予備校に行き高度の法学の知識を身に付けないと法学既修者として認められないことになるのではないか。このことは、他の領域で専門職大学院ができた場合に非常に問題になってくるのではないか。
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入学前の既修得単位の認定については、例えば外国のロー・スクールとかLSE、ロンドン大学などで1年間学んだものを認定するというポジティブな形で考えると、この制度が生きてくるのではないか。
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法律科目試験については、大変悩ましい問題であり、法学部を廃止すればすっきりするわけだが、それは現実的ではないということで、法学部を残しながらつくることになったが、その場合、法学部である程度法学の知識を身に付け、一定の素養があれば2年での修了も認めてよいのではないかという議論があった。法律科目試験を余り厳しくやると、法学部が法科大学院の予備校みたいになるという懸念があり、それは避けなければならないということで、非常に悩ましい問題であると認識している。
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法科大学院については、学部の単位をそのまま入学前の既修得単位として認定するのではないという証拠に、 他学部の出身者であっても法学既習者として認定されることになっている。司法制度改革審議会においても法律科目試験は統一的なものが望ましいという方針が出されているが、その後、必ずしもそこのところが強調されない格好で来ており、結局のところ各大学が個別に認定するのに近い格好になってくるという懸念はある。今後、できるだけ統一ということがどこまで具体化できるのかということに問題が移行するのではないかと思っている。
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例えば、経済学部で経済学の勉強をあまりしないで、法律の予備校に行って法律の勉強ばかりして、そして2年の既習者のコースに入ってくるということをどうするかというのは非常に難しい問題だが、基本は、学部の授業をきちっと履修し広い教養を身につけてほしいということである。学部の勉強をしないで、予備校へ行って法律の勉強ばかりして、技術的なもので入ってきたのかどうかという判断をするために、各法科大学院は、学部の時代に何を履修したかということも含め総合的に判断することが必要だと思う。
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法科大学院というのは、そこだけで法律の専門家を養成するということでつくられた制度なのである。例えば、工学部で、工学系の専門職大学院をその上につくる場合は、工学部の教育を前提としてその上につくるということだと思うが、その場合、工学部の単位を、工学系の専門職大学院で認定して修業年限を短縮するというのは、それ自体おかしいこと思う。しかし、法科大学院の場合は、法学部を全く前提としないで法律の専門家を3年間で養成するというのが基本であり、そのバリエーションとして法学既習者の認定があるということである。したがって、全く法学部を前提としない3年制の法科大学院の1年目に集中する法律基本科目は、法学部で学ぶ法学とは大分違うという考えではあるが、実質問題において、法学部で今まで学んできたものと似通ったものを法科大学院の1年目で、双方向的に、少人数で、もっと密度を高くやるということになっているので、法学既習者というものを認めてその部分は短縮してもよいのではないかという議論であった。
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今問題となっているのは、法学既習者としてどう認定するかという、その認定の仕方だと思うが、これは、第三者評価でも厳しくチェックすることになっている。
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法学既習者ということで30単位の短縮を認めるという制度が他の専門職大学院に波及した場合に、学部と大学院の関係というのは何かという基本的な問題になるので慎重にすべきだと思う。
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法科大学院については、特殊な経緯で制度が成り立っており、一般の専門職大学院とは別のカテゴリーだということが分かるように工夫すれば少しは誤解を避けられるのではないか。
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あくまでも例外規定を設けているというような認識であり、これを正面から抜け道みたいな形に理解されないように工夫していただきたい。
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法学既習者をどのように認めるのかということはどこか基準が示されているのか。意見書では法律科目試験を実施するということは書いてあるので、法学既修者をどのように認定するのかということを基準で定めた方がよいのではないか。
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実際の規定の場合には、法学既習者についての定義が当然必要かと思っているので、そういった中で書く方向で工夫したいと思う。
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法学既修者の単位の免除については、科目毎に認定をするのか、それとも総合的に見て一括して30単位を認めるのか。
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科目別に判断するのではなく、学部時代の履修状況、成績、あるいは面接など実施し総合的に判断することになると思う。さらに強調したいのは、法科大学院においても厳しい教育を行うが、その他にも法曹資格を取得するための試験があり、第三者評価においても厳しく評価されるということで、全体の仕組みとして質の高い法曹を養成していくということを理解していただきたい。
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法学既修者の単位の認定は、必ずしも30単位一括してやるという保証があるわけではなく、例えば、民法と刑法はよくできたが、他の科目はダメだった場合は、10単位だけ短縮するということもあり得るのか。
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この問題については、法科大学院部会で議論する予定をしているが、どの科目がよくてどの科目がダメだということを言い出すと、法学部でとにかく法律ばかり勉強して、法律的な素養があるから法学既修者だということが全体の流れになるのではという懸念がある。法学部であっても、もっと幅広く経済学や財政学などを学び、幅広い素養を身に付けてほしいという願いがあるので、個別的に法学の基本的な科目を7科目、8科目やるということになれば、法学部は予備校化すると思う。法科大学院というのは、法学部に入って法律ばかり勉強した者が法曹として育っていくことは避けたいという基本的な発想がある。だから、例えば3割以上は他学部、社会人にするように枠づけるということを考えているわけである。
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修了要件について、当該単位の数に相当する1年を超えない期間となっているが、例えば15単位の履修免除というときには半年間というイメージでよいのか。
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そのようなイメージである。
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例えば、工学系の大学院で修得した30単位を、法科大学院の単位として認め、2年で修了することも可能なのか。
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工学の単位をどこまで認定するかということは、各法科大学院のカリキュラムとの関係であるが、通常30単位全てを認めるというのは考えにくいかと思う。
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授業方法について、メディアを使って授業を行う場合は、十分な教育効果があると認めた場合としているが、教育効果があるかないかを前もってどのように判断するのか。メディアを使って授業を行うということは、1つの方法論であり、それをいかに上手く使って授業を行うかということも、教員の腕の発揮しどころだと思う。それを前もって判断することは難しいのではないか。また、メディア教育の定義について、資料4では書いてあるどちらかの要件を満たせばメディア授業になるのか。
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規定上はいずれかの要件を満たせばメディア授業としている。一号の方がいわゆるテレビ会議システムを念頭に置いた規定となっており、二号の方が、いわゆるインターネットを使った授業を規定している。インターネットの場合には同時かつ双方向でなくても、二号の要件を満たしていれば、多様なメディアを利用して授業が行うことができるという規定になっている。
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二号で規定されていることは、インターネットを使わなくても電話会議でもできるのではないか。メディアを使った授業というのは、双方向でも設問形式でもでき、加えて、教室以外のところからでもできるということではないか。
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この規定については、一号、二号の前段階で、多様なメディアを高度に利用して、多様な情報を一体的に扱い、かつ面接授業に相当する教育効果を有するという幾つかの要件を規定しており、実質的に相当の教育効果が上げられるという限定をしている。十分な教育効果があるかないかの判断は、基本的には、設置認可の際あるいは設置後、まずは各大学において判断することになるかと思う。さらに、これについては、第三者評価においても評価されるとともに、明らかにひどい場合には、例えば改善勧告といった是正措置も考えられる。
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二号で規定されている添削指導が学生本人に返されるのが、ひどい場合1年後というのが当たり前になっている。そこのところにある種の歯止めをかけておき、ある種のペナルティーが発動できるような仕組みが必要だと思う。
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履修科目の登録の上限について、修了要件としての単位数についてという限定が入っているが、従来、この限定は、教職の免許を取る場合に学部の修了要件ではないけれど、たくさん取る必要があるということで設けられた規定だと思うので、専門職大学院の場合は、修了要件に入らないからといって、過剰に履修を認めるということは大きな問題なのではないか。修了要件としての単位数についてという制限は削除してはどうか。
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今回の案は学部の規定にならったものであり、ご指摘のようなケースが考えられることからすれば、削除するということも考えられると思う。
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ある一定の専門性を持って就職しようと考えている学生がその分野について学んだことを訴えるようなツールとして使うものを認めるのか、認めないのかという判断になると思うが、余力をのある学生が修了要件以外の単位を修得したいと言ったときにダメだという理由はあるのか。
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例えば、1年間で36単位という標準を決めたときに、44単位修得し、その内の8単位は修了要件に入らない数だということを最初から申告してやるというのは技術的に非常におかしいと思う。また、3年間の履修単位の上限設定の中で自分がどのような科目を履修するかということを決めていくのが筋ではないか。
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履修の上限を決めたのは、今の法学部の講義などのように、予習復習をほとんどしないにも関わらず単位を与えるというイメージで法科大学院をやられては困るということからであり、通常、1単位は45時間分の学習量が必要ということであれば、ワンセメスター15単位以上修得することは難しいということになる。法科大学院では、今までのこのような考え方ではない大学運営をさせるためにも、履修の上限を定めるという議論だったと思う。
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資料6の評価基準の例で示されている1、2年目に関しては36単位、在学の最終年度にあっては44単位というのは、法曹養成検討会での議論を踏まえたのもだと思うが、検討会では、学部でよく見られる過剰に科目登録し、授業には出席せず試験だけを受けるというようなことを法科大学院の場合は絶対にしてはならないということと、厳格な成績評価の観点からも上限を設けることが必要ということにあった。
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専門職大学院は、修士課程に該当する教育課程という理解でよいのか。法科大学院だけ学位の名称に博士という名称が使われているが、他の専門職大学院が単位数を増やすことになった場合に、博士ということが出てくる懸念はないのか。また、法務博士は、大学の中で学位取得の博士の中に入ってくるコンセプトなのか。
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専門職大学院の学位については、改めて議論をすることになっており、法務博士もまだ決まってないのではないか。
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8月5日の答申の段階でそう決めた。これは、アメリカでロー・スクールの卒業生がに与えられるJ.Dにあわせたものである。また、医学分野において類似した問題である。医学の教育は学部で行われているが、学部で医学の学位を得た、いわゆる学部卒の人たちは肩書きとしてはM.D.を使っている。これはメディカルスクールなどの専門職大学院をつくり、実態を変えた方がよいと思うが、そうすると、法科大学院と同様に「Dr」のつく学位が博士課程以外にも出ることになる。そこでまた、それは修士課程なのかという問題が出てくる。
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論文を書かずに課程修了だけで博士の学位を出すことについては、基本的には反対である。そのような形で法学分野だけ博士を出すというのは、今の段階では早すぎるのではないか。医学分野の問題と併せて検討した方がよいと思う。法科大学院で今後、年間4,000~5,000の課程修了者が博士になって出ていくということについて、法科大学院部会ではどのような議論があったのか。
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法科大学院部会でも、修士にすべきだという議論はあった。結局それでいくと、従来の学部の延長になりかねないという懸念がある。法科大学院構想では、学部の段階では、法律、政治学など基礎的な専門教養的なものをきちっとやった後、法科大学院入学してから3年間、徹底的に法律の観点から、従来と違ったインテンシブな教育を行うという形にしたものであり、学位については、それにふさわしいものを考えてた方がよいのではないかということでこのような名称になった。法科大学院部会では、法務博士ありきの議論ではなかった。
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今後、専門職大学院は様々な分野においてできてくると思うが、専門職大学院で博士の学位を出したという前例を作ったことで、他の分野の専門職大学院でも博士を出すということになりかねない。学位如何によっては、専門職大学院が日本で根づくかどうかが決まってくると思うので、学位の取り扱いは慎重にしていただきたい。また、専門大学院が来年の4月から専門職大学院に移行したときにどのような学位の名称になるのかということも関連してくると思うので、専門職大学院の学位については今後の課題として考えていただきたい。
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学位の名称については、来年の4月から専門職大学院ができるとすると、今月中には議論をしなければならないのか。
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2月のはじめまでにはつくりたいと考えている。
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現在、博士に関しては研究者の学位となっているが、元々は研究者のイメージではなかった。戦後、日本の大学がかなり実務から離れた学術的なもののみに特化した結果、博士が研究者だということになったと思う。大学院部会では、大学院というのは何も研究者だけの養成のためにあるのではなく、実務家養成でも高度なレベルならば、これは大学院であり、そうすると学位も、当然実務家のものでもよいという議論だったと思う。どのような分野で博士を使うのかということについては、アメリカ以上に実質があれば使っていくこともよいと思うが、そのことについては、個別に議論されるのではないか。
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学位については、大学院部会の方で大きなテーマとして議論をしたのではなかったか。その話の進展の中で、法科大学院は法務博士ということになったのではないか。その証拠に、中教審の「大学院における高度専門職業人養成について」の答申においても、法務博士ということが記載されており、むしろ、大学院部会の結論としてこのようになったと記憶している。
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大学院部会で議論をしてきたのは、既に先行している専門大学院との連携を考えて、とりあえずは修士と位置づけていたが、途中から実務的な博士も考えられるのではないかという話までは了解していたが、いきなり、J.Dということで、心の準備ができていなかったというのが正直なところである。また、医学の分野では、医師の資格として、M.D、学術を行ってきたものにはph.D.というように区分している。
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法科大学院については第三者評価をきちっとやり、評価結果が悪く、違法状態であれば、改善勧告等を経て、認可取り消しまで行うことについて答申で謳っている。このことについて、そこまで厳格にするのはどうかとう意見もあったが、そこは妥協できないと強く言ってきた。つまり、この仕組みは、様々なところでの議論を経てきちっとした法科大学院をつくるにあたり第三者評価をきちっと行うという全体の仕組みで構想されているということを理解していただきたい。
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学位については、様々な議論があったが最終的には法務博士がよいと思う。理論的な理由としては、学術系列と実務系列という2つの教育、特に実務系列の教育を日本で確立していく必要があるということから、実務最高学位という意味で、博士という日本的な歴史ある言葉を使うこともふさわしいと考える。実践面からの理由としては、プロフェッショナル養成の実質を持たせるためにも、政策的に法務博士を与えることによって、第三者評価などの様々な環境を整理しつつ厳しい教育を行うという後押しが社会的に出てくることも考えられる。このため、プロフェッションとして最高の水準まで行ったという実質をもつところでは、この名称を付けていいと思うが、安易に拡張するということにはおのずと歯止めがあるのではないか。さらなる理由としては、国際的通用性ということがある。国際社会において日本の法律家がそれなりのプレゼンスを示して、非常に隅に追いつめられていた実情を克服して失地回復することが、日本の国家にとっても国民にとっても重要であるため、そのような観点から国際的な配慮という点もでも、学位を与えることの実践的な意味もあると思う。
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答申においても、標準修了年限3年以上法令上定める専門職大学院については「博士」となっているように、この中教審で議論いただいて、法令上位置づけるのであれば十分可能性はある。
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学校教育法以下の法令全体を見てみると、例えば、学校教育法の中で大学に大学院を置くことができると規定されていることからも分かるとおり、大学は学部と大学院等の総称であるが、大学設置基準は実は学部設置基準であると考えており、今回は概念の整理をする機会と思うがどうか。
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現在、中教審では教育基本法の審議が行われており、その中で学校教育のみならず生涯学習全体の中で制度の基本を議論している。今後、中間報告で述べられたことも踏まえ、教育振興基本計画の具体的な目標課題に沿って各分科会で審議してもらうことになるので、そこで今の問題についても中教審として提示されることもあると考えている。 |