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労働検討会(第1回)議事概要

(司法制度改革推進本部事務局)
※速報のため、事後修正の可能性あり



1 日時
平成14年2月12日(火) 13:00~14:45

2 場所
司法制度改革推進本部事務局第1会議室

3 出席者
(委 員)鵜飼良昭、岡崎淳一、春日偉知郎、菅野和夫、髙木剛、村中孝史、矢野弘典、山川隆一、山口幸雄(敬称略)
(事務局)山崎潮事務局長、松川忠晴事務局次長、大野恒太郎事務局次長、齊藤友嘉参事官、近藤昌昭参事官

4 議題
  1. 座長の選出について
  2. 議事の公開について
  3. 検討事項及び検討スケジュールについて
  4. その他

5 配布資料

6 議事
(1) 事務局長挨拶
検討会の開催に当たり、山崎事務局長から挨拶がなされた。

(2) 座長の選出
委員の互選により、菅野委員が座長に選出された。
また、座長より山川委員が座長代理に指名された。

(3) 議事の公開
協議の結果、議事の公開について、次の取扱とすることとなった。
  • 報道機関に会場における議事の傍聴を認める。
  • 毎回の会議の議事概要及び議事録を作成し、公表する(議事録には原則として発言者名を記載する。)。
  • ただし、プライバシー保護の必要性がある等事情によっては、会議を公開しないことができることとする。また、事情によっては、議事録に発言者名を記載しないことができることとする。

(4) 座長挨拶
菅野座長から挨拶がなされた。

(5) 検討事項及び検討スケジュール
 事務局から、労働検討会の検討事項(案)(資料3)及び当面の検討スケジュール(案)(資料4)について説明がなされた。
 これに対して、次のような質疑等がなされ、当面、第2回、第3回の検討会で、それぞれ、厚生労働省及び労働委員会、裁判所からヒアリングを実施することとされた。(○:委員、●:事務局。以下同じ。)

○ 事務局主導の検討会運営ではなく、検討の進め方も含めて検討会で議論しながら進めるべきである。

● 本日の資料は、あくまで議論の素材として提出したものである。

○ 第7回検討会までヒアリングを実施するという案だが、もう少し前倒ししないと間に合わないのではないか。結局、時間切れということでは困る。

○ 検討を進めるに当たっての共通の認識を得るため、まずヒアリングを実施することには賛成である。
 また、ヒアリングに際して、事前にヒアリング対象者に対して質問事項を提出しておきたい。

● 事務局としても事前に質問事項をお出しいただきたいと考えている。

○ ヒアリングを実施することは必要だ。問題は、誰に何を聞くかであり、その点は検討会で自由に検討すればよい。

○ 個々の対象者に対するヒアリングを実施した都度、論点をまとめることもあり得るのではないか。
 また、検討に際しては、企業内での紛争解決の在り方についても見ることが必要である。ヒアリング事項にそうした観点も含めるべきである。

○ ある程度事前にヒアリング用資料を見られるようにしてほしい。

○ 諸外国の制度についてのヒアリングは、論点を整理した後でもよいのではないか。

○ 労働者からのヒアリングはどのような者からのヒアリングを想定しているのか。紛争解決制度を利用できず泣き寝入りしている者のニーズを把握する視点も含めるべきではないか。

● 現時点では労働者側からのヒアリングを考えているが、具体的な人選までは詰めていない。その辺も御議論いただきたい。

○ 労働相談に取り組んでいる労働組合から話を聞くことは考えられる。利用者サイドのヒアリングは重要であり、2回程度行う必要があるのではないか。
 また、労政事務所や労政事務所と連携を取りながら個別紛争を処理している労働委員会からヒアリングを実施することも必要ではないか。

○ 公的な紛争処理制度に提起される以前の紛争の実情(企業内での紛争処理、労働組合の役割等)も聞きたい。

○ 日本労働研究機構で海外の労働紛争処理制度について取りまとめたものを作成する予定であり、夏頃できあがると聞いている。諸外国の制度についてのヒアリングはそれに合わせて実施してもよいのではないか。

○ 4回目頃までヒアリングを実施して、一度、足りない点や論点を整理してから、諸外国の制度についてヒアリングしてはどうか。

○ ADRも含めてどのように紛争処理制度をグレードアップしていくかが問題だ。2,3回ヒアリングを実施した上で、途中で論点等を省みる機会を設けるべきだ。

○ 利用者からのヒアリングについては、多くの事案に通じており、客観的に冷静に説明してくれる者にお願いしたい。

(6) ヒアリングの進め方
 事務局から、ヒアリングの進め方について(案)(資料5)について説明がなされた。
 これに対して、次のような質疑等がなされた。

○ 厚生労働省の個別労働関係紛争処理制度は、複線化された労働紛争処理制度の一つである。ヒアリングでは全国でどうなっているか、都道府県(労政事務所)、労使の取組等他の状況も合わせて聞きたい。

○ 個別紛争処理制度については昨年10月に立ち上がったばかりであり、年度内の状況については、新年度になってからの方が十分な資料が出せるのではないか。

○ 個別紛争処理制度については他のADR機関との関係も含めて聞きたい。また、あっせん事例は、プライバシーに配慮しつつも全て出してほしい。

○ 制度が始まったばかりであり、他の機関との連携状況や利用者の動きの分析はまだできない。

○ 労働委員会制度の在り方については、現在、厚生労働省でも検討を行っており、救済命令の司法審査の在り方についての検討に際しては、現在の労働委員会の状況を踏まえるだけでなく、今後の改善の方向性も踏まえて議論していただきたい。労働委員会の在り方の検討については、4,5月頃には論点項目を取りまとめたいと考えている。

○ ヒアリングでの質疑応答は、例えば、厚生労働省から2人ヒアリングする場合は、2人一緒に行うのか。

● そのように考えている。

● ヒアリング事項への意見やヒアリングの際の質問事項があれば、次回検討会の前の適当な時期までに提出していただきたい。

(7) その他
 その他、次のような質疑等がなされた。

● オブザーバー等には発言権はなく、座長の指名によって発言していただくこととする。また、資料配布を希望される場合には、資料とするか参考資料とするかの仕分け等の問題もあり、事前に事務局に相談されたい。

○ 資料と参考資料の違いは何か。

● 資料番号を付した正式の配布資料については公開することとしているが、プライバシーに係わるもの、既に市販されている資料で分量が膨大なもの等必ずしも公開する必要のないものもあるので、その仕分けが必要と考えている。

○ 事務局が恣意的に行うことのないようにしてほしい。

○ オブザーバー等もできる限りオープンに発言できるようにしてほしい。

○ そこは座長に任せてほしい。

○ ADR検討会等他の検討会の検討状況等の資料についても、必要に応じて当検討会で配布してほしい。

(8) 次回の日程等
 次回(第2回)は、平成14年3月25日(月)13:30~17:00に開催することとし、厚生労働省、労働委員会からヒアリングを実施することを予定している。